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坂本龍馬の「船中八策」とは
土佐藩士の坂本龍馬は尊皇倒幕の勢いが強まる中「幕府を支持する藩は
まだ多い、無理に武力で討伐しようとすれば内乱が起きるし、
そうなればイギリスやフランスの外国勢が干渉してくるので平穏に
事態を解決したい」と考え1867(慶応3)年6月長崎から上洛する途中、
船中で新しい政治の方針をまとめたのが「船中八策」である。
その内容は次の八つの義です。
第一義、天下ノ政権ヲ朝廷ニ奉還セシメ、政令宜シク朝廷ヨリ出ヅベキ事。
第二義、上下議政局ヲ設ケ、議員ヲ置キテ万機ヲ参賛セシメ、万機宜シク公議ニ決スベキ事。
第三義、有材ノ公卿諸侯及ビ天下ノ人材ヲ顧問ニ備ヘ官爵ヲ賜ヒ、宜シク従来
有名無実ノ官ヲ除クベキ事。
第四義、外国ノ交際広ク公議ヲ採リ、新ニ至当ノ規約ヲ立ツベキ事。
第五義、古来ノ律令ヲ折衷シ、新ニ無窮ノ大典ヲ撰定スベキ事。
第六義、海軍宜シク拡張スベキ事。
第七義、御親兵ヲ置キ、帝都ヲ守衛セシムベキ事。
第八義、金銀物貨宜シク外国ト平均ノ法ヲ設クベキ事。
判りやすく書くと
1、政権を朝廷に返すこと
1、上下の議会を置き、すべて公論に基づいて政治を行うこと
1、公卿・大名のほか世のすぐれた人材の中から顧問を選ぶこと
1、新しく国家の基本になる法律(憲法)を定めること
1、外国と新たに平等な条約を結び直すこと
1、海軍の力を強めること
1、親兵を設けて都を守ること
1、金銀の比率や物の値段を外国と同じにするよう努めること
この船中八策にもりこまれた龍馬の理想は慶喜の大政奉還により
一つの実を結びました。
橋本大阪維新の会が、次期衆院選の公約として策定を進めている
2月13日発表した「維新版・船中八策」の骨子は
▽統治機構の再構築
▽行財政改革
▽教育改革
▽公務員制度改革
▽社会保障制度改革
▽経済政策
▽外交・安全保障
▽憲法改正
坂本龍馬の国を転換させるような内容を持つ「船中八策」には遠く及ばなく
「船中四策」ぐらいにしか評価できないが、民主党の戦中無策よりずっといい!
龍馬はさらに新政府樹立にむけ奔走したが、この年11月同士の中岡慎太郎と
ともに暗殺され、血を流さずに平和のうちに新政府をつくる願いは消えました。
この理想は明治政府に引き継がれ日本の近代化の礎となったのです。